男装? 何で? どうゆうこと?



「実はここ男子校なんだ。」


「あ、そうなんですか〜。」



ってえ? 男子校?



「す、みません。 男子校って?私、女ですけど……」



私、女として見られてない?!



「いやー、君があまりにも成績優秀だったからこの学園に来てほしくて…」


「そんな急に言われましても…」


「もう、手続きしちゃったから…ね? ハイ!」



そんな小首を傾げられても…って何か手渡されたんですけど!?



「あの…これは?」


「開けてみれば分かるよ。」



ガサッ



ん?この金色のモサモサしたのは?



「ウイッグ!?」


「そう、これは如月君の地毛と同じ色で作ってもらったんだ。だからかぶってね。あとその袋の中に制服も入っているから、保健室で着替えてからクラスに行ってね。如月君のクラスは1ーAだよ。それと、寮生活になるから。これ、部屋の鍵ね。じゃあ。」



ガチャン。



え、ちょっ……抵抗も出来ないまま理事長室から追い出された。



勝手な人だ…。



私の選択肢は2つだ。このままおとなしく着替えるか。それとも家に帰るか。でも、ここで家に帰ったら…家族に心配されるし、迷惑がかかる。



はぁ……。保健室に行って着替えてこよ。



ガラガラ……



「失礼しまーす。」



誰もいない……ラッキー!!今のうちに着替えちゃおっと。




私はこの時失敗をした。


鍵でもかけておけばよかった……。