テクサレバナ

◇  ◇  ◇




「先生、如月は……」


「なんとか、呼吸が整ったみたいだけれど、大分疲れもたまっているようだから、今日は早退するように言っておいたわ」




優しく微笑みながら、保健の三村先生が言った。


三村先生は30代半ばと言ったところで、厳しいところもあるが優しく、生徒の人気も高い。




「そう、ですか…」


「まさか、田中君が如月さんを運んでくるなんて、びっくりしたけれどね」


「それは…………俺のせいだから…」


「田中君のせいって、どういうこと?


隣のクラスの女の子達が、如月さんを怒らせたって、他の子達からは聞いたんだけど…。


でも、その子達と一緒になって、如月さんを怒らせたというわけではないんでしょう?」


「そうですけど……でも、俺のせいなんです」


「………如月さんと話がしたい?」


「え?」


「如月さんなら、さっき出て行ったばっかりだから、まだ靴箱あたりにいると思うけど………」