テクサレバナ

「そう………そっか…………。


辛かったね………」




そう言って、カレンは優しく俺の頭を撫でた。


いつの間にか、また俺の目には涙が浮かんでいた。




「そんなことがあったのなら……………。




触れてみたほうがいいよ、この花に」




カレンは、手腐花を指差して、俺に言った。




「え…………」




だって、触ったら手が腐るって、カレンが言っていたじゃないか。


それに、『手腐花に触れると、どうなるか?』という記事も、最後まで読んでいない。