テクサレバナ

そして、その花に触れるとー………」




「ちょっと、田中君」




いいところまで読んだときに、突然、近江がやってきて、俺の名前を呼んだ。




「男子の人手、足りないから手伝ってよ」




準備をサボって携帯をいじっている俺に怒りを露にしつつ、近江が俺に命令してきた。




「……面倒臭い」


「は?面倒臭いって何?


そうやって色んなことから逃げるほうが面倒臭いって」