「でもね、彼岸花は毒もあるけれど……薬にもなるらしいんだよ」


「詳しいな」


「えへへ~おばあちゃんに教えてもらったの」




笑いながら、カレンは言った。




「後、彼岸花にはたっくさん名前があるのよ。


死人花とか、地獄花とか、痺れ花とか………」


「物騒な名前ばかりだな」




「それとー…




手腐花とか」




「手腐花」と言った瞬間、カレンの表情が、今までの笑顔と打って変わって、真顔になった。