「カレンは……学校には通っていないのか?」


「うん。


私は、学校に通っていないよ!」


「……受験にでも落ちたのか?」




恐る恐る、俺はカレンに聞いてみたが、




「ううん、違うよ」




と、カレンは答えた。




じゃあどうして?と言おうとしたが、何か深い理由があるのかもしれない、と思って、俺は聞くのをやめた。




「私はね、ずっとここにいるんだよ。


ずっと」




下を見ながら、カレンが言った。


カレンの視線の先には、例の彼岸花があった。