いつもならここで寝たフリをする俺だが、今日も俺は少し違った。




俺は、少し考え事をしていた。


さっき出会った女の子………カレンのことだ。




名前の通り、とても可憐で美しい彼女。


桜色の唇から出てきた、彼女の言葉………。


あの花に触れると手が腐る、というのはどういう事だろうか?




手が腐る…。




言葉の通り、本当に手が腐るとでもいうのだろうか?


たかが、彼岸花に触れただけで。




結局、カレンも俺のことをバカにしているに違いない。


きっと、バカにした挙句、俺は彼女にとって、どうでもいい存在になるに違いない。