テクサレバナ

「…ねえ、なんで嘘なんか吐いたの」




私は、カレンに訊ねた。




「田中が手腐花に触れた毒で、私まで記憶がおかしくなってるだなんて嘘、なんで吐いたの」


「……私はね、意味のある嘘も、意味のない嘘も吐きたくなるような子なのよ」




いたずらっぽく笑うカレン。


ボロボロだった赤いワンピースは、いつの間にか黒に変わっていた。





「呪いは終わったね。


これで、“私達”、手腐花はまた繁殖していく」


「……させない」


「は?」


「そんなこと、させない!!!」




今考えてみると、恐ろしい。


どうして、どうして私が全部悪かったのに。


どうして、皆を殺してしまったんだろう!!!!




恐ろしくて、たまらない。




こんなの、もう終わらせたほうがいい!


こんな花、なくなってしまえ!!!!




私は、花弁のなくなった手腐花を引っこ抜こうとした。


けれど、手腐花をなかなか掴むことができない。