テクサレバナ

「へーえ、名門辰己の制服なんか身に纏っちゃって?


……んと昔から腹立つ女だなあ」


「中学んときもうざかったけど、今もうぜえ」


「どうせ、俺等のことなんか見下してんでしょー?


この制服見て、『うっわ、バカ高校の制服だ!』って思ってんでしょー?」




そんなこと思ってない。


1mmも思ってない。


だって、私はこいつらから逃れたい一心で辰己に入っただけ。


いじめられてた私なんか誰も知らない場所に行きたかっただけ。




本当に、それだけ。


それだけなの。




だけど、言葉は出てこない。


私の口は、ぱくぱくと動くだけ。




「……何してんだ、こいつ?」


「俺等のことバカにしてるみてえだな」


「おい、ふざけんなよ!!!!」




「!!」




お腹に激しい痛みが走る。