▲ ▲ ▲ 少女は笑っていた。 薄っぺらい体を揺らしながら、笑っていた。 「あははは」 どうして、何かが成長すると、こうも嬉しいのだろうか。 少女は、まるで赤ん坊が初めて歩いたときのような母親の気持ちだった。 手腐花に触れたあの子。 あの子のことは、最初は嫌いだった。 この世の不幸全て背負っていますみたいなオーラを出していて、正直、気に入らなかった。 しかし、あの子は手腐花に触れたことにより、変わった。 変わった、というより成長した、というべきか。 あの子は少し大人になったと思う。