テクサレバナ

「田中、具合悪そうだよ。


大丈夫?」


「……大丈夫じゃないな」




その場に座り込んで、俺はだらりと頭を下げた。




「なんか、頭の中がおかしいんだ。


俺、なんかおかしいんだ。


どうして、近江や、森井や、中川や、更科や、父さんや、母さんを呪ってしまったのか。




わからない、わからないんだ……」


「田中、大丈夫?


顔色悪いよ。


家まで送………!!」




その時、俺は如月を抱きしめた。