テクサレバナ

横を見てみるとそこにはニヤリ、と気持ち悪い笑みを浮かべたカレンが立っていた。




カレン……………………………どうしてここへ!?




「どうしてここへ、って思ったでしょ?図星でしょ?」




子供のように笑いながら、カレンは俺に言った。


本当に図星だったため、俺は返事ができなかった。




「あはははははっ!千裕、図星だから焦ってる~~~!!!」




カレンはその細い指で、俺の鼻をちょんと突いた。




「か、カレン。


図書館では静かにした方が…………」


「静かにする必要なんてないよ。


だって、ここには私達しかいないんだから………」




カレンにそう言われて、俺は辺りを見渡した。


こんなに大きな図書館のなのに、利用者は俺だけ。


カウンターにすら、誰もいない。




ここには、俺達だけ……………。