テクサレバナ

「なんだろう」




あの子は、なんだろう。


わからない。


可愛くて、細くて、白くて、綺麗で、でもどこか影があるっていうか、不思議っていうか………。




あの子は、なんなんだろう…………………。




「こりゃあ、満の立場も危ういわね……」


「いやだから!あの子はそういうんじゃないってばっっ!!」


「えっ、そんな返し方するっていうことは、満もしかして……」


「ああ、もう!春菜まで!!!」




私は恥ずかしさと怒りで顔を真っ赤にしながら、昨日の残り物の肉じゃがを口の中に放り込んだ。




その時だった。




「キャアアアアーーーーー!!!」




という悲鳴が、外から聞こえてきた。