テクサレバナ

○  ○  ○




「はぁ………」




一時限目、私はらしくなく、ぼーっとしていた。




田中………今頃、手腐花のことについて調べているのかな………。




誰も座っていない田中の席を見つめる。




無理言ってでも、やっぱり一緒に行くべきだったなぁ…………。




不安。


そんな感情が私の中でぐるぐると回る。




そして、今度は花瓶が置いてある千紗子の席を見つめる。




どうして。


不安と入り混じった感情が、私の中でまたぐるぐると回って回って。




千紗子が死んだ。


それは、とても悲しい事実。


だけど、受け止めなければいけないこと。


それは、もうどうしようもないこと。