テクサレバナ

「クソッ!」




俺は、そこらへんに捨てられていた空き缶を蹴る。


カンカンと、良い音が鳴り響く。


空き缶はコロコロと転がっていき、とある花の咲いているところでピタリと止まった。




あの花は……………。




「彼岸花………」




しかし、その彼岸花は、俺の知っている彼岸花とは違っていた。


その彼岸花は、あの特徴的な赤色ではなく、まるで雪のように白い花弁を持っていた。




綺麗だ…………。


触れてみたい。


あの花を。




この手で…………………。




彼岸花に触れたい衝動に駆られる。




あの花に、触れたい……………。




俺はぼんやりとしながら、ゆっくり、ゆっくりと彼岸花に手を伸ばした。