テクサレバナ

手腐花を、まるで我が子のように、愛おしそうに見つめながら撫でるカレン。


綺麗な黒髪が、さらっと揺れる。




“妖艶”




その二文字が、俺の頭に浮かび上がった。




妖しくて、艶やか。




今のカレンを言葉で例えるとしたら、これしかないだろう。




「フフ……」


「フフ、ってあなた、今どんなに大変なことが起こってるか、わかっているの!?


私の友達が、千紗子が死んで………森井って人も死んで…………大変なんだよ!?」


「へーえ、そうなんだ。


それは大変大変。


良かったね、千裕。


千裕が望んだ通りじゃない」