テクサレバナ

授業中もずっとそんなことを考えていて、授業があまり身に入らなかった。


いや、高校に入ってから授業が身に入ったことなど一回もないが。




一応ペンを手に持ってはいるものの、先生が黒板に字を書くスピードと、俺がノートに字を書くスピードが全く違う。


俺がノートにぼんやりと一つの単語を写している間に、チョークで書いては黒板消しで消して、を先生は3回も繰り返している。




…そういえば、久しぶりにノートに文字を書いたような気がする。


ペンも、何日ぶりに持っただろう?




-ねえ、触れてみて 手腐花に。


-そうすれば、千裕の世界はきっと変わる。




手腐花に触れようとした俺に言った、カレンの言葉が頭の中で再生された。


最近、なんだか俺がいきいきとしているのも、手腐花のせいなのだろうか?


俺の世界は、確かに変わってるように思う。




呪いを止めねば、俺のせいで二人も死んだ、と自分を責めているはずなのに


それが、楽しくて楽しくて仕方ないような、そんな気もする。