テクサレバナ

早く、呪いを止めないと。




俺は、パジャマから私服に着替えると、急いで階段を下りた。




「千裕…早いわね、どうしたの」




母さんが、俺の顔を見て、そう言った。




「それに、なんだか顔色もいいわ」


「え?」




顔色?


どうしてだろう。


呪いのせいで二人も死んだというのに、洗面所の鏡を見ると、俺の顔はいきいきとしていた。




悔しい。


なんで俺はこんなにもいきいきしているんだ。


本当は、もっと落ち込んでいても、おかしくないのに。


むしろ、顔色は悪くなっているほうが自然なのに。


まだ、俺は手腐花の呪いを、信じきれていないとでもいうのだろうか?




「はあ…………」




小さくため息を吐くと、俺は顔を洗って、歯を磨いて、朝ごはんを食べ、学校に行った。