テクサレバナ

◇  ◇  ◇




それから、警察の人に色々と質問をされ、俺達が解放されたのは、夜の9時だった。




「如月、遅いし危ないから、送るよ」




そう言うと、如月は顔を少し赤く染めて、




「あ、ありがと」




と言った。




黙々と、夜の道を歩く俺達。


聞こえるのは、お互いの歩く足音だけ。




お互い、喋ろうとしない。




ひゅうっと冷たい風が吹く。


もうすぐそこまで、冬が来ているようだ。




そういえば、文化祭はいつ行われるのだろうか。


近江、文化祭の為に張り切ってたよな。


だから、俺にもあんなに口うるさく言ってくれてたのに。


それなのに、俺は彼女を…………。




文化祭の準備があったら、今度こそちゃんとやろう。


近江の分も…………。




そうこう考えてるうちに、もう如月の家に着いていた。




「送ってくれて、ありがと」




少し微笑んで、如月は言った。


そして、



「あのさ、やっぱり私にも協力させてくれないかな?」




と、………。




「如月、お前……」


「どうしても、駄目?」


「……当たり前だろ」


「だけど、私、どうしても協力したい。


森井君のお母さん、見たでしょう。


また、あんな、あんな気持ちに、誰かになっちほしくないの。


お願い!!」