あの人があたしに望むことはたった1つ。
体を売って金稼げ。
お金を稼いだその日の夜は少しだけ…優しくなるの。
けど、へました日は色々言われた。
生きてる価値がない。
さっさと死ね。
なんで生まれてきたの。
莉緒と价に話したのはここの言葉の暴力の部分だよ。
そんなあの人があたしを中学2の時に解放したのはお金がたまったからだよ。
あたしは引き取られてから中2にあがるまで毎日5万円で売られてたの。
お金がたまったからあたしはもういらないんだって。
だけど、嬉しかった。やっと元の生活に戻れるんだーって……思った。
だからはじめは生活感で溢れてる部屋にしたの。毎日ご飯作って、毎日1人でたべて。
その生活はあたしにとって幸せで、
あんな生活より1人でいるほうがよかった。
だけど半年くらいたってからかな?
だんだん夜が眠れなくなってきて、ご飯も美味しいって感じなくなって、
ポッカリなにかがあいた感じがして、
上手く笑えなくなった。
毎日のようにあの地獄のような日々が夢の中にでてくる。
1人があんなに幸せだったのに、1人が寂しくて、怖くて、不安で……
誰でもいいから一緒にいたいって思った。

