「あたしと結依は幼稚園の頃からずっと一緒で幼なじみなの。
まぁ幼なじみ通り越してもう姉妹しまいな感じなんだけど」
「……」
「それと刈谷价(かりやかい)ってゆう男も幼なじみで、あたしは价のお兄さんと付き合ってるの」
そう話す藤咲さんは笑顔で、椿さんの事もその价ってやつの事も彼氏の事も
大好きなんだなってわかる。
「でも明日になったら結依学校くるから大丈夫だよ」
「莉緒ちゃんなんで結依ちゃんはそんなにもその男のとこにいるの?」
琉星がそう藤咲さんに問うと表情を曇らせて無理やり笑った。
「……ねぇ織姫と彦星の話知ってる?」
「……知ってるよ。彦星が仕事しなくなって怒った親が2人を引き離したってやつでしょ?」
「…正解。結依と价はね、織姫と彦星なんだよ」
「……」
「2か月に1度しか会うことが許されない、織姫と彦星。
その2か月に1度も本当は許されなくてばれないように内緒で会ってるの。
学校を休んでた4日間は2か月に1度の日」

