でも、有里ちゃんだけはしかめっ面。
「あーあ、佐田が聞いたら傷つくわ…」
なんて言ってる。
「え?なんで?」
だって人気だったら嬉しいでしょ?
幼馴染だもん。
「莉穂だもん、わかんないよね…」
有里ちゃんは肩を落として、ただの幼馴染って…、とか、佐田どんまい、とか、ぶつぶつ呟いていた。
だ、大丈夫かな…?
「有里ちゃん!おかしくなっちゃったの?!」
「大丈夫だよ!あー可愛い!もう、佐田なんかどーでもいい!」
どうでもよくはないよ有里ちゃん!
とにかく、安心だけど…。
「男子共が寄ってきてもわたしが守るからね!」
今度はそんなことを言い出す。

