玄関まで走ると、もうスタンバイしていたお母さん。
「もう、今日は高校初日だっていうのに、莉穂ったら変わらないわね」
靴を履いていると、お母さんのそんな声が響く。
「…う」
そうなのだ。
今日から私、中原 莉穂(なかはら りほ)は高校生になる。
『高校に入ったら、ちゃんと自分で起きる!』
とか宣言していた私にとって、結構痛い一言だった。
「ご、ごめんなさいっ!いってきますっ!!」
お弁当と朝ごはんを受け取って、私は逃げるように家を飛び出した。
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