幼馴染に恋しました。

***










その、帰り道。


もちろん、翔ちゃんと二人。




家がお隣さんだからね!








「今日は楽しかったね!」


「そうだな」




短くても返事してくれる翔ちゃんは、やっぱり優しい。


だから、こうやって帰ってる途中でも、楽しい。




「有馬くんのことは、びっくりしたなあ…」


「莉穂、何にも気づいてなかったもんな」




翔ちゃんは少し笑うけど。




「だって!誰も教えてくれなかったもん!」




そりゃあ、わからないよね?




「莉穂が鈍感なんだよ」


「えーそんなんじゃないよ」




違う、はず。




「だって本当に有馬くん優しいから…。気づかないよ」


「まあ莉穂だもんな」


「人の話聞いて?!」




私がムスッとすると、翔ちゃんは楽しそう。


本当、意地悪。