幼馴染に恋しました。

***










「あははっそれは災難だったねー!」


「…莉穂のせいだけど」


「ううっごめんなさい」












入学式が終わってから、特にすることもなく。


私たちはファミレスにいた。




当然のように一緒に帰ろうとしてくれた翔ちゃんと、私の親友、お姉ちゃん的存在の香坂有里(こうさか ゆうり)ちゃん。


さっきからずっと笑ってる。




「そんなに笑わなくてもいいじゃん…」


「ごめんごめん、やっぱり莉穂は莉穂だと思ってね?可愛いっ!」


「え、わっ!!」



有里ちゃんは、隣の私にガバッと抱きついてきた。


いつものことだけど。




「く、苦しいよ…」


「あ、ごめん!莉穂が可愛くて…」




私は頬を膨らませてみる。




「もう…」




けどそんなのは、逆効果みたい。




「莉穂可愛すぎるー!!」


「ええええっ」




また抱きつこうとした有里ちゃんを、全力で阻止した。










それから、




「莉穂ちゃん、お疲れ様だね」




目が合うと必ずニッコリ笑ってくれる。


翔ちゃんの親友である有馬泰成(ありま たいせい)くん。