私には護るものができたんだ。

それを護るためなら、地獄にだって落ちてやろうと思った。

蝶華学園、覇王、流星が無事でいられるなら、私は自ら地獄に落ちてやろうと。

それだけ、あいつらが大切で堪らないのだと心も身体も叫んでいた。

でも、流星と離れてから感じた行き場のない思いがこんなにも苦しいと思うなんて地獄に落ちたばかりの私は知る由もなかった。

龍也を潰すなんて大口を叩いていたのに、流星と過ごして私は弱ってしまったのだろうか。

護りたいものが大切な人がいれば強くもなり弱くもなるのだと実感したのは龍也と過ごしてしばらくしてのことだった。