「ありがとう」 そう言って受け取っとたサッカーボールを抱えながら友達のところに戻った。 サッカーは夕方まで続いた。 公園でみんなと解散して、チラッと振り返るとまだベンチにアイツはいた。 「もう暗くなるぞ」 駆け寄りそう声をかけると 何も映していないその目で俺を見上げた。 「帰りたくない」 小さいその声は男のくせに弱っちい奴だなと俺を思わせるには十分だった。 「男のくせになよなよすんなよ」 俺がそう言っても顔色を全く変えない。 いや変わらない奴だった。