『邪神が僕達、家族を狙ったのは何故?』
那「それは私達、澄野家が代々、人による神殺しを可能にする草薙の剣をその身に宿してきたからです。
当時、私達のお母さんとお父さんは人に害をなす邪神を含め、妖退治にいそんしんでいました。邪神の長は自分らが殺されない様に先手をうったのです。
しかし草薙の剣はお父さんが死ぬ直前に伝承の儀式を簡易的にして、私に渡しました。
お父さんは焦っていたので、術式は完璧でなく双子である吹悠とその草薙の剣の力を分け合う形になり、そのまま生き別れた、という次第です。」
僕の中にも、草薙の剣がある?
その邪神を殺せる……の…か?
確かにこの話を聞いて怒りは湧いた。
でも不思議と復讐しようとする気にはなれなかった。普通は復讐して仇を取ろうと思うべきなのかもしれない。
復讐…恨みは少しある。
しかし、どこか生臭いその2文字は忌避感を生む。
何故だか復讐しようとする気のあまり起きない自分が少し悲しかった。
『ありがとう。そろそろ帰らなきゃ。』
