新撰組と神の護り手伝説


その時だった。

今この道の見える範囲には土方と僕以外には誰もいなかったはずだった。


しかし、

まるで前からそこに居たかのように佇む深く笠をかぶった男が一人目の前に立っていた。


そしてその体から漂う妖力は半端じゃない。




さっと土方も僕も瞬時に警戒し刀に手を置いた。


すると男はいきなり喋り出した。


?「こんにちは。今日は少し暑い、ですね。」


土「…貴様、何者だ。笠を外して刀を置き名を名乗れ。怪しい動きをすれば、斬るぞ。」


?「おやおや、貴様、とは初対面なのにとんだ言われ様ですね。」


土「質問に答えろ!」


?「そうですね。」

男は刀を置き笠をゆっくりと外した。










嘘だ。

嘘だろ。




思わず息をのむ音が聞こえた。自分の出した音か土方の出した音かは知らないし、それは重要じゃない。








?「…私は澄野 那津。久しぶりですね。私の片割れ」

ニッと僕に向けて笑った顔は自分の顔そのまま鏡に映したようだった。