「あー、腹減った。早く食おうぜ」
「うん」
龍崎はベンチに腰掛けた。
あたしも隣に座った。
「…あ、やべぇ!」
「…どうしたの?急に」
龍崎は大きな声を上げたと同時に立ち上がった。
…なんだろ。
「俺、飯持って来んの忘れた」
「えー!?」
学校来るのにご飯忘れる人なんて珍しいよ。
…でも、龍崎らしいかも。
「悪ぃ。俺、ちょっと買ってくるわ」
「うん。行ってらっしゃい」
「5分で帰って来るから、ここで待ってろよ!」
「大丈夫だから。早く行かないと売店売り切れちゃうよ?」
龍崎は頷いて、猛ダッシュで去って行った。
…あの龍崎でも5分はさすがに無理でしょ。
あたしは可笑しくて、クスッと笑った。
…食べてもいいかな?
とりあえず、お弁当を食べずに5分待った。
でも、龍崎は帰って来ない。
…少しぐらい、先に食べててもいいよね!
あたしは空腹に我慢できず、お弁当箱を開けた。
…実は、今日のお弁当は手作り!
あたしはこう見えて、料理は得意な方!
…まぁ、それぐらいしか取り柄ないんだけどね。

