「チョコ持ってきたんだけど食べる?」 僕は鞄を探りながら言った。 「お前、好きだっただろ」 「うん!食べる!」 包帯の下の瞳が どのような表情をしているのかはわからないが 明るい声が返ってきたから おそらくは笑っているか喜んでいるかの どちらかだろうという想像はできた。