その道の木には 少し変わったやつが住んでいた。 イタズラ好きで活発な女の子。 目はどちらとも包帯で巻かれているけれど あちらからの僕の姿は きちんと見えているようだった。 僕も包帯の奥の彼女の瞳は見たことがない。 事情があって隠しているのか そもそも瞳がないから 包帯でどうにかしようとしているのか。 それすらも僕は知らない。