にじいろ。




あれから5年が経った今。


俺は23歳になった。


3年前の1月。


本当なら
彼女も一緒に成人式に参加するはずだった。


だけどその機会も
あのとき俺が奪っていた。


「俺さ……」


あの日
直接ではないが彼女らもらったストラップを
きゅっと握り締める。


「あの日からずっと後悔ばかりしてきた。
たぶんそれは
これからも変わらないと思う」


だけど
決めたんだ。


「でも、俺は生きるよ。
お前の人生を横取りしてしまったんだ。
お前にとっては
癪の種でしかないかもしれないけど
お前が生きるはずだった分まで、俺は生きる」