にじいろ。




……きっと少し経てば落ち着くはず。


いつもみたいに優しく笑ってくれるはず。


そう思うことで
自分自身も落ち着かせようとしたけれど
彼のことがさらに気になって仕方がなかった。


頭の中の思考回路が
彼で埋め尽くされる。


もっと違う言葉をかけていれば
こんなことにはならなかったのではないか。


そんな後悔だけが気持ち悪く残る。










そこからの記憶は、ない――。