にじいろ。




「あたしでよかったら相談に乗るけど……」


「別に悩んでねえし。
つーか、帰るなら早く帰れよ」


次第に彼の声のトーンが低くなっていく。


それが何かのカウントダウンを
意味しているような気がした。


それに加えて
それは彼からのメッセージのようにも聞こえた。


……でも。


最後に……


最後にひとつだけ。


「話、いつでも聞くから――」