風がふわりと部屋へ入ってきた。


初めよりもさらに空気が静まり返る。


「……そうだね」


そんやな静寂を破ったのは、
驚いた表情を浮かべながらも
少し恥ずかしげな様子のサクラだった。


「ありがとう」


そう言いながら、えへへと微笑むサクラ。


そんな彼女を見て、ユウタは自分の顔に
ぶわっと熱が帯びるのがわかった。