ある日、サクラは交通事故に遭った。


下校中に向こう側の歩道を歩くユウタを
偶然見かけたサクラは、
それがよほど嬉しかったのか
とても元気な笑顔で手を振りながら
彼の方へ駆け寄っていった。


信号のない横断歩道を渡っていたとき
その事故は起きた。


サクラは重傷を負い、
下半身が動かなくなってしまった。


ユウタは自分を責めた。


あのとき、
あの時間にあの道を通っていなければ。


もっと周りの状況に注意を払っていれば。





サクラはあんな怪我をしなかった。