「今日も来てくれたの?大丈夫だって言ったのに」


奥から聞こえた声。


女の子のものだった。


近づいてその姿を見ると、
頭を包帯で巻かれた少女が
ベッドの上に座っていた。


「うっさいな。
俺が来たくて来てるんだから別にいいだろ」


「春野くん、相変わらず物好きだね」


そう言って、少女は
手を口元に当ててクスッと笑った。


そんやな少女の名前は、柊サクラ。


ユウタの幼馴染であり、
同じ高校に通い同じ教室で生活をする
クラスメイトでもある。