「知らね」 そう冷たく返すもう一つの声は 少年のものだった。 2つの声は そのホームにあるベンチに並んでいた。 電車が出発するまでには、まだ時間がある。 ――……ばか。 こんなふうになったそもそもの原因は 数週間前にある。