「泣かないで……」
そんなに嘆かないで。カイが悲しいと、私も、悲しいよ…
「雫、もう手を離せ!!」
「ううん…離さない!!」
私に触れた所から、まるで鎧が壊れるかのように剥がれ、光の粒子へと変わっていく。
「私が連れ出してあげる、自由な場所へ!!」
駆け出す足が無いのなら、私がその足になる。飛び出す勇気が無いのなら、私がその手を引くよ。
だから………
「帰ってきて、カイ!!!」
ーパァァアアアアッ
光が瞬き、その中に、カイを見つけた。私は迷わずその体を抱き締める。
「雫………?」
泣きそうに、不安げに私の名前を呼ぶカイに、私は笑かけた。
「うん!おかえり、カイ」
私の言葉に、カイは泣いた。そして、私に抱きつく。
「温かいな……俺、さっきまですごい寒くて、苦しかったんだ…」
「もう、寒くない?苦しくない?」
カイの背中を擦りながら尋ねると、カイは頷いた。


