◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~




「怖い…の?」

『怖い…………』


そうだよね、怖いに決まってる。ここは、都合の良い夢なのかもしれない。


失った自由をまた手にする事ができる、玉手箱のような奇跡のようで、結局、代償は存在する。



夢のような時間が、長い年月と引き換えに老いへと代わったように。



「私には、カイの痛みを全て無くす事は出来ないけど…」


あの世界には、センリがいる。それに、カイは学校でも人気者だったんだ。きっと、助けてくれる人が沢山いる。



「怖くて震える夜も、悲しくて、太陽が滲みる朝も、傍にいて、一人にしないから!!だから、全部を怖がらないで」


私たちの事を信じて………きっと、支えてみせるから!!




そう、強く願うと、体の芯から熱が沸き上がるのを感じた。私は、その熱に覚えがある。



幻魔を消したあの力だ………



でも、カイを消しても大丈夫なの?あの幻魔はどこへ行ったんだろう。


あぁ、でも……『ありがとう』、幻魔は確かにそう言った。今の苦しそうなカイはそのままには出来ないから……



私は意を決して、カイを見据えた。