『俺……は………また………失う……のか』
カイ…………。カイはきっと、足と共に親友すら失ったと、絶望しているのかもしれない。
本当に……失ったのかな?
だって、センリは、あの世界で待ってるって言ったんだ。
カイは、現実で私たちを待ってる………?きっと、そうに違いない。
「カイ、大丈夫だよ」
『大………丈…夫……?』
ーボコボコボコ
奇妙な音を立てながら、幻魔となったカイが私を見たような気がした。
「センリは、きっとあの世界で待ってる。そう、言ってたじゃん!」
私は笑顔をカイへと向ける。
これは、カイなんだ。怖くなんてない。私を助けてくれた彼が、私を傷つける事なんてしない。
『あの……世界に………帰るのか……』
「いつか、帰れるよ」
この、長い夢が覚めたのなら、きっと………
『あの世界に、俺の自由はない………』
それは………カイの足の怪我の事だろう。お医者さんからは、もう前のようにバスケは出来ないって……


