「ば、化け物めぇええ!!!」
団長がカイへと銃を向け、引き金を引く。
「やめて!!」
あれはカイなのに!!叫びも虚しく、銃弾はカイを撃ち抜いた。しかし、カイはびくともしなかった。
「どうなってやがる……幻魔は、人なのか…?」
「ルーク………」
いつのまにか私の隣に立つルークに、私は何も答えられない。
もう、何もかもが分からないよ……。どうなってるの、この世界は、夢?それとも現実……?
ーボコボコボコ……
『………どこから………』
「え………」
また、声が聞こえる。この声は………カイ?
私は耳を澄ませ、カイであろう幻魔に向き合った。
「おい、下がれ!そいつは、今は幻魔なんだぞ!!」
「聞こえる………」
私は幻魔を見つめ、その声に耳を傾ける。
『間違ったんだ………』
"どこから間違ったんだろう"。ただ、後悔と悲しみが伝わってくる。
「何も聞こえねぇ、また、お前だけに聞こえてんのか…?」
ルークの問いは、私には分からない。私には、普通に聞こえているけれど、ルークに聞こえてないのなら、そうなのかもしれない。
私自身、はっきりと分からないのだ。


