◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~




「ああ?何言ってんだ、寝ぼけてんなよ」


心底呆れるルークに、私も何いってるんだって思う。それでも、それを全て否定する事もできない。



「ごめん、変なこと言って……」


あの記憶を見ていないルークに、何を話しても納得してもらえない。というか、私がどう説明していいのかも分からない。



「…………そんな深刻そうな顔すんな。そうだったとしても、俺はここにしかいねぇよ」



深刻そうな顔をしていたのか、ルークは答えてくれる。


それは、ルークも今までのカイのように現実の記憶が無いからなんじゃ……



ううん、それとも本当にルークはこの世界にしか存在しないのかな。だとしたら………


私が現実に帰ったとき、そこにルークはいない??



ーズキンッ


胸が悲しく痛んだ。不思議、私、ルークと会えないことがこんなに寂しいんだ。



「お前も、ここにしかいねぇだろ」


「それは………」



違うよ、私はあの現実が私の生きる場所。こっちは、私の夢のような世界。



私は、ここにいるようで、心も体も現実に置いてきてしまっている。



そう、夜眠りについた、つかの間の夢なんだ。