「ああ?何言ってんだ、寝ぼけてんなよ」
心底呆れるルークに、私も何いってるんだって思う。それでも、それを全て否定する事もできない。
「ごめん、変なこと言って……」
あの記憶を見ていないルークに、何を話しても納得してもらえない。というか、私がどう説明していいのかも分からない。
「…………そんな深刻そうな顔すんな。そうだったとしても、俺はここにしかいねぇよ」
深刻そうな顔をしていたのか、ルークは答えてくれる。
それは、ルークも今までのカイのように現実の記憶が無いからなんじゃ……
ううん、それとも本当にルークはこの世界にしか存在しないのかな。だとしたら………
私が現実に帰ったとき、そこにルークはいない??
ーズキンッ
胸が悲しく痛んだ。不思議、私、ルークと会えないことがこんなに寂しいんだ。
「お前も、ここにしかいねぇだろ」
「それは………」
違うよ、私はあの現実が私の生きる場所。こっちは、私の夢のような世界。
私は、ここにいるようで、心も体も現実に置いてきてしまっている。
そう、夜眠りについた、つかの間の夢なんだ。


