「センリ、お前は…まさか………っ!!」
カイは何かに気づいたように、ハッとしてセンリが消えた路地裏へと駆け出した。
「ちょっ、カイ!!?」
駆け出したカイを慌てて追う。その瞬間、ズキンッとまた頭痛がした。
「い、痛っ………」
もう、一体どうなってるの!?私の体が、私ではないみたいに言うことを聞かない。
『雫、目を覚ましてくれ……』
え…………?
頭の中で、誰かが私の名前を呼ぶ。夜空を見上げ、その声の主を探す。
『どうして、この子が……あぁっ…』
あれ、この声、とこかで…………
知っているはずなのに、大切な人だったはずなのに、誰なのかわからない。
ねぇ、私を呼ぶのは誰なの………?
『嘘でしょ……雫、やだ!!』
あぁ、この声も私は知ってる。
ーズキンッ
「ううっ………」
あぁ、カイを追わなきゃいけないのに………
ううん、違う。私は本当は何をしなきゃいけなかったんだっけ?
「私は………私はっ………」
路地裏に座り込み、頭を押さえる。
私は、どこかへ帰らなきゃいけないんじゃないの?私を呼ぶ、誰かの所へ………


