◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~




『せいぜい、ワシの手足として働いてもらおう。ほら、次のターゲットだ』


団長は紙のようなものをセンリに渡し、街へと消えた。反対にセンリは、まるで闇に溶けるように路地裏の奥へと歩いていく。



「センリ………」


カイはというと、立ち上がることもせず、呆然とその背中を見送っている。



「カイ、センリを見失っちゃう!追わないの??」


このまま追いかけなかったら、きっとセンリは………




何か、良くないことにまた手を染めることになる。



「俺に、追いかける資格があるのか……?」



それは、誰に問うでもなく、まぎれもない自分への問いだった。



「少しだけど俺、思い出したんだ」


カイは泣きそうな顔で天を仰ぐ。それに、胸が締め付けられた。



「どこかで、俺は歩けなくなった。それがどうしてなのかは分からないけど、大事な親友は、それを自分のせいだと思ってて…」



自分でもまとまらないのか、戸惑ったように私に視線を流す。



「でも、アイツのせいじゃないんだ……。それに、俺が許せなかったのは、いつも1歩引くあいつが………っ!!」


「カイ!!?」



頭が痛いのか、カイは頭を押さえていた。私は慌ててカイの体を支える。その瞬間ー…



『お前、やっぱりすげーよ!』



カイの声が頭の中で響いた。そして、視界が真っ暗になり、代わりに学校が見えた。