『せいぜい、ワシの手足として働いてもらおう。ほら、次のターゲットだ』
団長は紙のようなものをセンリに渡し、街へと消えた。反対にセンリは、まるで闇に溶けるように路地裏の奥へと歩いていく。
「センリ………」
カイはというと、立ち上がることもせず、呆然とその背中を見送っている。
「カイ、センリを見失っちゃう!追わないの??」
このまま追いかけなかったら、きっとセンリは………
何か、良くないことにまた手を染めることになる。
「俺に、追いかける資格があるのか……?」
それは、誰に問うでもなく、まぎれもない自分への問いだった。
「少しだけど俺、思い出したんだ」
カイは泣きそうな顔で天を仰ぐ。それに、胸が締め付けられた。
「どこかで、俺は歩けなくなった。それがどうしてなのかは分からないけど、大事な親友は、それを自分のせいだと思ってて…」
自分でもまとまらないのか、戸惑ったように私に視線を流す。
「でも、アイツのせいじゃないんだ……。それに、俺が許せなかったのは、いつも1歩引くあいつが………っ!!」
「カイ!!?」
頭が痛いのか、カイは頭を押さえていた。私は慌ててカイの体を支える。その瞬間ー…
『お前、やっぱりすげーよ!』
カイの声が頭の中で響いた。そして、視界が真っ暗になり、代わりに学校が見えた。


