「これは暇つぶしに作った物だから、あんまり上手くないけど…」 「……凄いです! こんなに綺麗な折り紙、初めて見ました」 手のひらに乗せて、あちこちから見てみてもぴしっと折られた線のひとつひとつがきちんとしていて手抜きなんかではなかった。 返さなくてはと思いつつも、名残惜しく見ていたら、山並さんが離れながら小さな声で言った。 「よかったら、貰ってください」 去っていく山並さんの耳が赤い。 私は有り難くピンクのバラを受け取った。