「な、何コレ……」
なんて言っているけど、聞かなくても分かる。
銀色に光り、私の手首におさまり、ジャラジャラと鎖の付いたソレ。
「……わー悪趣味なブレスレットだなー」
あはは、とどこまでも現実逃避をしてみるけど……うん、虚しくなった。
そうです。
この重量感のあるやつはブレスレットなんて華奢なものじゃない。
言うなれば拘束具だ。
もっと言うなら手錠だ。
一生お世話になることはないと思っていたのに。
お父さん、お母さんごめんなさい。
私は悪い子になってしまいました……
「そうだね。罪状をあげるとしたらキミの罪は『僕のハートを奪ったこと』かな」
「………」
「そしてその償いは『一生こうして僕のそばにいる』ことだよ」
「………」
「そういうわけでこうなったんだ」
「ふざけんな」
と、冒頭に戻るわけだ。


