3:おそる、おそる。



部屋に戻った僕は、頑張って光を入れないようにするカーテンとにらめっこをしていた。

『…………』

「……………」


『なあ、空よ』

「なに?」

『少し、お陽さんをみたらどうだ?』

カーテンにそういわれている気がした。

さっきの母のキラキラした笑顔が、カーテンの隙間からもれる光となんだか重なった。


「………ゴクン」

ゆっくりとカーテンに手をかける。

『カシャ』

「うわ……まぶ…しい…」

『……』

「……」

『……』

「………青い」

『…ふっ』

そう笑ったカーテンは自慢げに、僕に光をみせてくれた。








僕は久しぶりに、朝の空を見た。