空模様

18,光

次の朝、いつもより早く目が覚めた僕は

早速準備に取り掛かった。

カツラを例の通りかぶって、まだ暗い空を見ていると

『ブロロロロロ…』

遠くの方から微かに、新聞配達のバイクの音がする。

まだ約束の時間帯までは、時間があるけど

ゆっくりと階段を下りて玄関へ。


・
・
・
・


「!」

『!』

「…お、おはようございます」

『おはようございます!!』

「早いですね…」

『はい!いつもより早く目が覚めて!!』

い、一緒だ。

なんて話していると、太陽が顔をのぞかせ始める。

『あ!』

ゆっくりと朝を伝える太陽。

僕たちは大きく新鮮な朝を吸い込む。

『すぅー』

今更だけど、改めてこの状況を考えると、

なんて不思議なんだろう。

ずっと引きこもりだった僕が、ほとんど何も知らない男と

朝の空気を共有している。

「…」

ちらっと、彼を見てみる。

『…』

朝の光に照らされた、その横顔は、初めて見る彼の表情だった。

目がそらせなくなりそうで、あわてて別れのあいさつをした。

「また明日。」

『はい!また明日!!』

また明日。